ファンパーク

白星を重ね上位争いをした昨シーズン前半戦と打って変わり、
終盤戦は下降線を描くチームとともに自身もベンチにすら入れないという苦汁を味わった。
それでも、「目標の一つでもあった」という『背番号5』を背負う若き守備リーダーは、
気持ちを新たに力強く宣言する。
「神戸に初のタイトルをもたらしたい」──。
まだ20歳。今シーズン、どんな成長曲線を描くのか、岩波拓也の挑戦から目が離せない。

プロになった時から一桁の番号をつけるのが目標の一つでもあった

―沖縄キャンプを終え、始動から約2週間が過ぎました。コンディションは高まってきていますか? 「沖縄キャンプでは、ほぼ毎日、フィジカルトレーニングをしていたのですが、僕がプロになってから毎年、この時期はボールを使ったトレーニングが多かったですからね。フィジカル強化だけをすることに対してビクビクしながらキャンプを迎えたのですが(笑)、正直、キツかったです。ただ、監督が代わり、いい緊張感が漂う中で、心身ともに充実した時間を過ごすことができたし、フィジカルコーチが脈を測定するなどしながら、個々の体の状態に合ったメニューを課してくれていましたから。いい感覚でコンディションが上がってきているな、という手応えはあります。そのフィジカルトレーニングをする中で再確認したのが、ターンやサーキット系の動きが物足りないということ。僕はもともと体力はあるほうなので、普通に走る分には全然ついていけていたし、むしろいいペースで走れていたのですが、ターンやサーキット系が入ってくると、ステップ一つをとってもまだまだ遅いですからね。その部分のスピードアップやキレは、引き続き自分に求めていきたいと思います」

―2種登録選手としてプレーした2012年を加えると、プロとして4シーズン目を迎えます。監督も交代した中で、個人的にはどんな決意で新シーズンを迎えたのでしょうか? 「プロとして過ごした時間が長くなってきたことと並行して、プロの世界そのものにもいい意味で慣れてきた部分もありましたが、正直、今年は初めて「自分がプロになったんだな」という実感を持てています。と言うのも、これまで一緒に仕事をした監督は、(安達)亮さん(現V・ファーレン長崎コーチ)にしても、和田さん(昌裕/現京都サンガF.C.監督)にしても、ユース時代から知っている方だったので、どことなくユースの延長線上のような感覚でいたけど、外国籍監督のもとでプレーするのは今年が初めてですからね。いろいろなことをすごく新鮮に受け止めているし、自分の中にもピリッと引き締まるような、いい緊張感が流れています」

―背番号はプロになって初めて一桁になりました。ご自身で希望して『5』をつけることになったのですか? 「もともと『5』は河本(裕之)さん(現大宮アルディージャ)が長く背負ってきた番号で、その『5』や、今もクニさん(北本久仁衛)がつけている『4』はおそらく、神戸ファンの皆さんにも愛着のある、二人を象徴する番号ですからね。本音を言えば、その二人に割って入れるほど、自分はまだ何も残せていないという気持ちもあったけど、河本さんが大宮に移籍した中で、それなら『5』をつけたいと。プロになった時から一桁の番号をつけるのが目標の一つでもあっただけに、そうした自分の希望を強化部の方にも伝えて、最終的には『5』をもらうことになりました」

―新たにどんな『5』の歴史を築きたいと思っていますか? 「クニさんや河本さんは、僕が子どもの頃、いぶきに練習を観に来ていた時から憧れていた選手ですからね。センターバックとしての能力が高く、闘争心を備えた選手として、今でも尊敬しています。だからこそ、河本さんがつけていた5番を背負うのは正直、重いなという思いもありました。ただ、それをつけることで新たな責任感を感じるはずだし、それにふさわしいプレーの質を自分に求めるようになるはずですから。また去年の終盤は悔しい思いをした中で、「こんなところで負けるわけにはいかない」という気持ちや「僕もそろそろチームの中心選手になっていかなければいけない」という自覚もあり、つけてみよう、と。もちろん、そう簡単に自分の番号になるとは思っていませんが、これから先、自分の中に渦巻くいろいろな思いをプレーで表現していくことで、少しずつ『5番 岩波拓也』としての自分をサポーターの皆さんにアピールしていきたいと思います」

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つづきは、オフィシャル月刊誌「ヴィッセルスマイル」Vol.19[APR.2015]でお読みください。

ヴィッセルスマイル Vol.19[APR.2015]
  • 「MONTHLY MAIN CAST」(岩波拓也選手特集)
  • ファン・サポーター必見!「Vスマ選手名鑑」
  • 編集長を決めるのは、あなたの清き一票!「Vスマ編集長総選挙」
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  • 「阪神・淡路大震災20年 1.17チャリティーマッチ」レポート
  • 三木谷ハウス通信 など

価格:500円(税込)

「ヴィッセルスマイル」の詳細

岩波拓也

Profile
岩波拓也(いわなみ・たくや)
足下の技術が高く、一発で局面を変える精度の高いフィードや、ビルドアップ能力に長けた、神戸育ちのセンターバック。高校3年生時の2012年6月にプロ契約すると、その年にトップデビュー。世界基準のサッカーセンスを持つ男は、若くして主軸を担っている。今季はリオ五輪を目指すU-22日本代表での活躍にも期待大だ。
1994年6月18日生まれ、兵庫県神戸市出身、186cm/72kg