ファンパーク

背水の思いで挑んだ武者修行を終え、男は一回りも、二回りも成長して戻って来た。
負傷により出遅れたものの、復帰戦で今季リーグ戦初勝利をもたらすと、
次戦では5年ぶりのゴールを奪取。
「自分がどんな変化をしていけるのか、すごく楽しみ」。
そう話す三原雅俊のさらなる覚醒は、必ずや神戸を上位へと導いてくれるだろう。

バランサーとして、みんながプレーしやすいように支えたい

―V・ファーレン長崎への1年間の期限付き移籍を経て、今シーズンよりヴィッセル神戸に復帰しました。どんな思いで復帰を決めたのでしょうか? 「それを説明するにあたって、まずは長崎への期限付き移籍を決断した経緯からお話します。ヴィッセル神戸がJ2リーグを戦った2013年、僕は全くと言っていいほど試合に出場できなかったんですよね。つまり他の選手がJ2リーグの厳しい戦いで経験を積み、力をつけていたのに、僕はその経験ができなかった。だからこそ、長崎に行って、とにかく試合に出場したかったというか。その経験の中で自分自身をパワーアップさせた上でヴィッセルでもう一度チャレンジしたいと思っていました。だから、1年後には神戸に戻りたいという思いがありながらも、実は『もし長崎で試合に出られなかったら、神戸には戻らない』というルールを自分の中で決めていたんです。家族にはそれを伝えていた上で、後がないという覚悟で長崎に乗り込みました。ただ、結果的にケガをしていた時期を除いてほとんどの試合にフル出場できたし、その中で再び神戸に『戻って来い』と言ってもらえたので、復帰を決めました」

―決断にあたり、同じポジションを争うライバルのことは頭をよぎりましたか? 「そこは全く考えなかったです。そもそも、僕が戻ると決めた時にはチーム構成もまだ全然決まっていませんでしたから。もちろん長崎も1年間戦ったチームなので、思い入れはあったんですよ。新しい場所で、新しいサッカーをすることにも大きな刺激を受けましたしね。特にさほど整っていない環境でサッカーをすることに奮い立たされ、精神的に強くなれたのもいい経験になった。ただ、高校を卒業して神戸に加入して以来、ずっと神戸で試合に出場することが目標でしたから。また、純粋にJ1リーグの舞台でサッカーをしたいという思いもあり、その気持ちに素直に従いました」

―昨年とはチームの顔ぶれも大きく変わり、また今年はネルシーニョ新監督を迎えました。以前とは全く違うチームになっていることには多少の不安もあったのではないでしょうか? 「確かに、戻って来た神戸は知らない顔も増えていて、新しいチームに加入したような感覚に近いものがあったけど、不安はなかったですね。ネルシーニョ監督が就任し、選手の顔ぶれも変わった中で、ほぼゼロから新しいチームを作るというイメージだったし、それに伴って一からの競争になることは、むしろ僕にはチャンスだと捉えていました」

―新シーズンのスタート時からコンディションも良く、キャンプではスタメン組でプレーすることも多かった。それだけに、開幕を前に左足底部を痛めて離脱したのは残念でした。 「僕もかなり悔しかったです。当然ながら、神戸への復帰を決めた時から『開幕スタメン』を狙っていたし、その決意のもとでシーズンオフも、チームの練習が始まってからも、いい状態でトレーニングができていましたから。しかも、まだチームを作っていく段階で、監督の理想とするサッカーについても完全に理解していたわけではなかったですからね。それだけに出遅れた感は否めなかったし、悔しさも大きかったというのが本音でした。ただ、一方であれだけやってケガをしたのなら、仕方がないという気持ちもありましたからね。ケガをしたことを悔やむより、とにかくできるだけ早くケガを治すことだけを考えてリハビリに取り組んでいました。結果的に、なかなか足の裏の痛みが取れず、復帰には少し時間が掛かりましたが、それでも一番良くないのは焦って無理をして、ケガを繰り返してしまうことだと思っていたので、トレーナーの方とも話し合いながら我慢強くケガと向き合っていました」

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つづきは、オフィシャル月刊誌「ヴィッセルスマイル」Vol.21[JUN.2015]でお読みください。

ヴィッセルスマイル Vol.21[JUN.2015]
  • 「MONTHLY MAIN CAST」(三原雅俊選手特集)
  • 安田理大編集長の母の日スペシャル企画「お母さん、ありがとう!」
  • 「ヴィッセル選手の絵しりとり」相馬崇人選手
  • 「VISSEL LAB」高橋峻希選手
  • 高橋峻希&岩波拓也が絶品神戸ビーフを食レポ!
    (神戸ビーフダイニングモーリヤ)
  • 増川隆洋が一日店長「ORE★TEN」に就任!
    (イーザッカマニアストアーズ) など

価格:500円(税込)

「ヴィッセルスマイル」の詳細

三原雅俊

Profile
三原雅俊(みはら・まさとし)
ルーテル学院高在学中の06年に鳥栖でJFA・Jリーグ特別指定選手となりプロデビューも経験した。高校卒業後に神戸へ加入。地道な鍛錬を続け、ボール奪取力やバランス感覚に磨きを掛けた。1年間の長崎への期限付き移籍を経て、今季より復帰。攻守のバランサーとして、チームを支える。
1988年8月2日生まれ、熊本県熊本市出身、175cm/67kg